1. 見えない世界と見える世界の関係
カタカムナは、見えない世界(潜象界)と見える世界(現象界)について語る物語であり、私たち日本人が古くから自然に受け入れてきた感覚と深く関わっています。お盆の墓参りや正月の神社参拝、日々の神仏への祈りなどは、見えない世界の存在を当然のように意識する日本人の感覚を象徴しています。
2. 潜象界の概念
潜象界は、いわゆる「あの世」にも似たもので、私たちはこの世界に来て、またその見えない世界に戻っていくという認識です。見える世界(現象界)は、潜象界の延長線上にあるものと考えられています。
3. カタカムナ80首の核心
カタカムナの80首は、見えない世界(潜象界)の法則や出来事を記述したものです。その内容は「量子力学」や「引き寄せの法則」などの概念にも通じると言われますが、実際の本質は見えない世界の原理原則に基づく話です。見える世界(現象界)は、見えない世界(潜象界)の法則に支配されているという視点が大切です。
4. 3つの図象
カタカムナの基本概念
カタカムナの核となる概念は、以下の3つの図象によって表されます。
ミクマリ図象
ヤタノカカミ図象
フトマニ図象
この3つの図象は、カタカムナの80首全体の基礎的な枠組みを成しており、カタカムナが語る「見えない世界の法則」を理解するためのカギになります。
5. マノスベの本質
最終的に、カタカムナは一言で言えば「マノスベ」です。
マノスベとは、万物を統べる、物事の秩序や調和を意味する言葉です。潜象界と現象界、見えない世界と見える世界の調和、法則、循環をまとめ上げたものであり、全ての根本的な原理を示しています。
カタカムナの「カ」は見えない世界の最小単位、「タ」は独立や分断の象徴、「ム」は六方への広がりと見えない世界、「ナ」は繰り返しによる形作りを意味します。これらの要素が合わさって「カタカムナ」という言葉が成り立ち、見えない世界から形あるものが生まれる仕組みが示されています。
「カタカムナウタヒ」は、先祖のリーダーである「アシアトウアン」が語り継いだもので、宇宙の大法則「マノスベ」を伝えるものです。その中心にあるのは「ミクマリ図象」であり、見えない中で多様な個性が自由自在に動きつつ、全体の調和が保たれている状態を表しています。
この考えは、日本人の本質にも通じています。魚屋や肉屋など、それぞれが自由に自らの腕を磨き、全体の調和を生み出す日本人の特性が、カタカムナの思想と一致します。他国では「味方」と「敵」に分かれて争う考え方が根付いていますが、日本人は互いの違いを調和の中に取り入れ、共に輪を作る独自の文化を持つことが示唆されています。
マ
の後ろ側に
カ
という大宇宙がある
カは粒子。
集まったものを
カム
カには特徴3つ
見えない世界の個々のものを、見えない世界の中にある個々の粒子、一番最小単位が カ というんです。
カ というものが面白いことにいろんな性質があるんです。
一つは右回りのカと、左回りのカがあります!ということ。
二つ目はカは変遷して他のものに変わると究極まで回転するということ。
これをヤタノカと言う
3つ目には、カというものに全部同じものはなく、カとカの間に差があります。
差があると言うのは計量ができる
10というものは10と確認はできない
10のものと9のものがあって10のものと9のものが重ね合わされてそこに差ができて1ができる。
ということで、10のものの量がわかり、9のものの量がわかるんです。
二つのものが比較されることによってものの大きさがわかる
それをカサという
カの差ということでカサ
カそのもの二つに二つに差があるからピタッと一致しない
同じものだとくっついちゃうから何も起きない。
カと別のカに差があるからそれがくっつくときに振動が起きる。
振動が起きて波動が起きる
周波数が起きる
つまり、見えない世界があって見えない世界の中に、カというものがあるんだけれど、
カは右回りのものがあったり、左回りのものがあったり
カというできたものはぐるぐるとヤというところまで、究極のところまで行っちゃったり、
カとカが重なり波動を起こしたり
ということで、カムの世界は超忙しい世界、超忙しい運動の中でできるものがアマであったり、カムミであったりする訳なんです。
超忙しいカムの世界からいわゆるエネルギー
生命エネルギーが生じて、それをカムミと言って、僕たちの体の中に流れてきている。
それでいて僕たちは生きて、生き続けていけるということなんですよね
見えない世界を潜象界と簡単に言いますけれど、それは忙しい世界
いろんなものが飛んだり跳ねたりしてどんどん動いちゃっているいうことなんだと思います
それが、ヤタノカ カミという言葉で表されていると僕は思います。
二つが
重合し
場が生まれ
潜象界から
エネルギーが
流入し
生命力が
発生し
互換重合
• フト:エネルギーが入る場(空間)を指す。
• タマ:宇宙の球体、生命体を表す。
• ノ:変遷、進行を意味する。
• ミ:実質、命、内容の象徴。
• コト:循環、繰り返しを意味し、繰り返しの中で統合が進む。
これらを合わせると、フトタマノミコトは、2つのものが重合し、タマ(球体/生命)となり、そこから命(ミ)が発生し、繰り返し(コト)現象が続くという意味になります。
2. フトマニの法則
• フ:カム(潜象界)とアマ(現象界)の2つのものを指す。
• ト:2つのものが統合されることを示す。
• マ:宇宙のエネルギーの象徴。
• ニ:エネルギーの定着を意味する。
フトマニの図象は男女の結合(まぐわい)を示唆しており、2つの異なる存在が重合することで、新たなエネルギーの場が生まれることを示しています。これが生命現象の基本構造であり、カタカムナの中心思想でもある「重合によるエネルギーの場の創造」がここに示されています。
3. 生命の発生とエネルギーの循環
• 2つのものが重合することで、場(フト)ができる。
• その場にはカムミ(潜象界のエネルギー)が流れ込み、ミ(命のエネルギー)が発生する。
• この現象が繰り返され、生命活動が続く。
生命の発生とは、現象界(見える世界)での出来事が潜象界(見えない世界)に働きかけ、潜象界から新たなエネルギー(カムミ)が流れ込むことによって起こると考えられています。この現象が繰り返し行われることが、カタカムナの「コト(繰り返し)」の概念です。
4. 宇宙エネルギーの循環と奇跡の発生
• 現象界の行動(セックス、拍手、共同作業)により重合が起こり、場(フト)が形成される。
• そこにカムミ(潜象界のエネルギー)が流れ込み、新しいエネルギーが生まれる。
• これが「引き寄せの法則」や「願望実現」の根拠であり、現象界で行動することで、潜象界からのエネルギーの流入が促され、奇跡的な出来事が生まれると解釈されます。
5. 一人で生きない大切さと「場」の役割
• 場(フト)を作るためには、2人以上の協力が必要とされます。
• 一人では場が作れず、カムミ(エネルギー)の流入が起こらないため、家族や仲間、共同作業が重要な要素とされます。
• 朝活や日常の人との交流が「場」を作り、カムミが流れ込むきっかけになるため、修行や孤立した行動よりも、日常の中での他者との関わりこそが気づきを得る手段と考えられます。
6. まとめ
カタカムナ第3首では、「2つのものが重合し、場(フト)ができ、そこにカムミ(潜象界のエネルギー)が流れ込み、ミ(命)が生まれる」という現象が宇宙の根本原理として歌われています。この重合の仕組みは、性(セックス)、拍手(かしわで)、共同作業など、日常のあらゆる行動に共通しています。さらに、個人の孤立を超えて、他者と協力することでエネルギーの循環が起こり、奇跡的な出来事が発生すると説かれています。
これがカタカムナの「マノスベ(宇宙の大法則)」に基づく生命の基本原理であり、現象界(見える世界)と潜象界(見えない世界)のつながりを示すものです。
いのちは
今
この瞬間に
見えない
世界から
見えない
力が
届いて
それは永遠に
続いていく
私たち一人一人が宇宙の生命エネルギーと繋がっており、その調和の中で生きているという考え方を示しています。
1. 生命の神秘について:
「イハトハニ」は生命の素晴らしさを詠んでいます。「イ」は命を表し、この命は常にバランスの取れた状態で存在し、永遠に続くものとされています。
2. エネルギーの循環について:
私たち人間は、「カムミ」と呼ばれる宇宙のエネルギーを絶えず受け取ることで生きています。これは「カミナリテ」という言葉で表現されており、「カミ(カムミ)」から生命力を受け取り続けているという意味です。
3. バランスの重要性:
「ハ」という文字に表されているように、生命は動的な均衡状態にあります。一見静止しているように見えても、実は絶えず動いており、拡張と収縮のバランスを保っています。
4. カタカムナの本質
カタカムナは、目に見えない世界の活発な動きを表現しています。これは48の言葉(カタカムナウタヒ)に置き換えられ、それぞれが深い意味を持っています。
5. 祝福の意味
「ホグ」(寿ぐ)という言葉が示すように、カタカムナは生命への祝福を表現しています。これは宇宙のエネルギー(カム)が調和した状態で私たちに注がれています。
カタカムナの
宇宙法則
【5首 図象】
図象のちっちゃな円が回転していくのを見て頂きたいです。
ヒ(右端)→フ(斜め右)→ミ(上)→ヨ(斜め左)、イ(左横)と小円が回転し、これが、マワリテメクル。
またムから回転が始まるんです。ムナヤコトといった後に螺旋的に上がっていきます。
そしてヒフミヨイが繰り返されていくという、基本的な思念があります。
図象は面白いですね。サとキが並んでいる。サというのは縦線が2本入って横線が一つ。キというのは横線が二つ入って縦線が一つ。サというのは、全てのものには差、サ、がありますよということ。
更に、カ(図象)が二つ重なっているものがサ。
【5首の解説】
カから始まったものがヒとなる。
ヒとなったものが、どんどん進化していく。
カが二つになり、ヒになり、カとヒが合わさりフとなり、フとヒが合わさってミとなり、ミとヒが合わさりヨとなり、ヨとミが合わさって、イに進化している感覚ですね。
僕はソマチッドを思い浮かべてしまうんですね。ソマチッドは、環境が変わると16種類に変更していくんです。外部環境が悪くなっていくと自分の武装を強化していくんです。
元はシンプルなんですけれど、マスクをしたり上着を着たり。そのうち、銃を持ったり毒ガスの防ガスのマスクをしたり、重装備になっていくわけなんですよ。それは人体にとっては悪影響を与えていく。悪影響を与えてがんの原因になっていくというのがソマチッド理論なんです。それが環境がよくなっていくと自分の殻をどんどん外していって元々のソマチッドになっていくんです。これが実に面白いなと思っているわけなんです。
ヒフミヨイと進化していくところをソマチッド的にいつも思う。
カから始まったものは現象界生物になる準備、進化していきます!ということですね。
そういう風な全てのものは、マワリテ(循環して)マワリテメクル。
メクルというのはスカートめくりですね。スカートめくりって相当古い言葉なんですが知っている方?
・・・
みなさま同世代でした笑
あのメクル。
自転しながら公転する。
これは、宇宙も、太陽系も地球も原子も全て、マワリテメクルという形と言っているんですね。
これをカタカムナ人はなぜ知っていたのか不思議ですね。あの時代は空が綺麗ですし、目が良く、宇宙をじっと見てると、きっとわかったんじゃないかなと思います。
ヒフミヨイが今度は反転し、ムナヤコトとなります。
アウノスヘシレというのは、フトマニ、二つのことが重なり合うことの法則のこと。
重合したものから、(カタチサキ)ものは発生します。ということになります。
カタチとはカから独立したものが持続していく思念からカタチが出てきてます。
形が現象界に発生することをサキといいます。アマノミナカヌシ、あるいは、ミスマルノタマ、イメージで言うと、タカミムスヒとも言えるわけですね。
カタカムナの
宇宙法則
他に比べ図象文字が独特ですよね
綺麗に
ソラニという一つのグループ
モロケセという一つのグループ
ユエヌオヲと統一されています。
ヲ
ソラニモロケセのユの丸のポジションとヲの丸のポジション一緒。
ユとオは同じような感覚イメージを秘めている、四想性、四つの面が整うということ。
ハエツ
ハはバランスが取れて横に調和している状態
エは上下に拡張している
このバランスが取れて調和している状態のものが一つになったものがツ
ツは、個々の
個々は、バランスが取れて拡張している状態のもの。
ソラニモロケセは、すごい言葉。
ここ覚えて欲しい。感じて欲しいです。
意味は
ソは外側、
ラは現れて、
ニは定着している
ソラニ
外側に現れて定着している。
ケは、変化
モロは、全て
セ、勢い
その全てのものが変化して勢いを持っているということ。
ソラニモロケセ
外側に溢れるエネルギーに触れることで、自分の内側が活性化し、新しい可能性や成長の方向へ自然に向かっていけるのです。それは、外部と内部がつながりながら進化するプロセスといえます。
外側にエネルギーを持つことが非常に大事なんだと覚えておいて頂きたいです。
ソの言葉の重要性を表しているのが、第6首だと思います
生きるとは
生命体と生命力
である
カタカムナの第7首は、生命の本質を描いた感動的なウタヒであり、人間の存在を形と命の二つの要素で説明しています。
形は「タカミムスヒ」として表現され、命は「カムミムスヒ」によって供給されるものです。
この命の源は「アマノミナカヌシ」という宇宙的存在に由来し、私たちの体内に見えないエネルギーとして宿っています。
命は単なる一点ではなく、燃え続ける力の連続であり、私たちの体のすべての細胞や臓器がこのエネルギーを受け取って活動しています。
命を維持し燃やし続けるには、自然からのエネルギーを受け取るだけでなく、自ら行動し、命を使うことが必要です。
朝の散歩や些細な行動でも、命を燃やし、生きる喜びを感じることが可能です。
この考えは、自然の摂理と生きる喜びを象徴し、第7首の重要性を際立たせています。
トキ
トコロは
位置エネルギーであり
振動するものである
カタカムナ第8首では、「アシカヒヒコ」が万物万象を表し、それらが「トキトコロ」によって成り立つことを示しています。
「アシ」は縦に伸びる性質、「カヒ」は横に広がる性質を持ち、それらが合わさってすべての現象が生まれます。
「トキトコロ」は時間と空間が別々ではなく一体であり、それが位置を作り、エネルギーを発生させる仕組みを指します。
位置そのものが振動し、その周波数が万物を形成する要素となります。
カタカムナ文字の小円は位置を表し、現代の物理学とも通じる周波数や振動数の概念を含んでいます。「トキトコロ」は周波数の発生母体であり、全ての現象はその振動から成り立つという深遠な世界観を語っています。
潜象界における
トコタチ(互換重合)が
トキトコロ(現象界)
を発生する
カタカムナ第9首は、潜象界、現象界、そしてその間にある見えない世界を描写し、現象界の本質を解き明かすウタです。
「アメノトコタチ」と「クニトコタチ」はそれぞれ潜象界とその間の世界を指し、「トキトコロ」は現象界を意味します。
これらの間では「互換重合」が起こり、エネルギーの変遷と作用が生じます。
特に「ソコソギ」という言葉が重要で、膨張性・収縮性や波動性・粒子性などの現象を生み出します。
これが現象界を構成し、すべてが「カタカムナ」の中に統合されています。
このウタは現象界の成り立ちと、エネルギーの動きを深く説明するものです。
カタカムナ第10首は、宇宙や万物の創造を説明する総まとめ的な内容です。
「メグルマ」とは回転運動を指し、すべての原子やエネルギーが回転しながら創造に関与していることを表します。
この回転から「アメノミナカヌシ」が生まれ、「タカミムスヒ」と「カムミムスヒ」という形と命の元が発生します。
それらが結合し、「オノコロシマ(万物万象)」が形成されます。
「オノコロシマ」は、六方(上下・左右・前後)に広がる粒子であり、全てにエネルギーが宿ることを示します。
そして、「カムナホク」のエネルギーが天地(アメツチ)を生み出し、地球や宇宙の創造の根源となります。
このウタは、宇宙と生命の仕組みを分かりやすく伝える総集編ともいえる内容です。
カタカムナ第11首:命と調和の哲学
「イハフトヤネ イキツチノワ」 はカタカムナの核となる概念であり、生命と調和の本質を語る重要な言葉。
イハフトヤネ
「イハ」は、命そのものを意味し、「調和とバランス」を象徴します。命は、バランスが取れた調和の中で存在するものです。「フトヤ」は、二つの命が統合し、究極の進化を遂げる力を示しています。つまり、命は個として存在しながらも他と統合し、進化し続ける存在であること。
イキツチノワ
「イキ」は生命の発生、「ツチ」は個としての持続を表します。そして、「ワ」は全てが統合された状態、すなわち調和を意味します。生命が発生し、物質化し、統合された調和が生まれるプロセスを示しています。この「ワ」は、コロイドやソマチッドと呼ばれる生命の元に例えられ、自由闊達に動くエネルギーの象徴でもあります。
カタカムナの思想
カタカムナは、個々の自由な活動が全体の調和を生むという思想を持っています。日本人の本質も同様に、個々が自由に力を発揮しながら全体の調和を保つことを目指しています。これが「イキツチノワ」の教えであり、私たちが自然に沿って生きるための指針です。
見えない世界(カムミ)と見える世界(現象界のカムミ)が統合され、生命が進化し豊かになるプロセスを示しています。
1. カムミとミソデホト
「カムミ」は見えない世界から生まれる生命のエネルギー。「ミソデホト」は、電気・磁気・力という3つの要素が融合して現象界に現れる形です。これにより生命の粒子が形成され、自由奔放に宇宙法則に従い進化していきます。
2. クスべの概念
「クスべ」とは、生命が見えない世界から見える世界に進む際の自由な進行性を表します。生命は、与えられた道を進む中で「アオ(見えない世界)」から「アカ(見える世界)」へ、さらに「ハナ(調和)」を経て「トヨ(豊かさ)」に至るプロセスをたどります。これが成長と完成の道です。
3. 自由闊達に生きる教え
カタカムナは、私たちが宇宙法則に従うことで、自由で豊かな生き方が可能だと示唆しています。社会のルールや固定観念に縛られるのではなく、自分の魂が喜ぶことに従い、思う存分行動することが重要です。それが「クスべ」であり、宇宙の法則に沿った生き方です。
学びと実践
生命が本来持つ自由と進化の力を信じ、自分の使命を全うすること。カタカムナは「魂を揺さぶる行動をするとで全てがうまくいく」と教えており、私たちはその教えを日々実践するべきだと説いてます。
カタカムナ第13首
全てのものが「マカハコクニ」で成り立ち、重さ(オモダル)、粒子性(ナギ)、波動性(ナミ)を持つことを示しています。
「マカハコクニ」は原子に例えられ、その構成要素である「カブシヌ」(原子核)と「ウキフヌ」(電子)が全ての物質を形作っています。
また、見えない世界「カ」が運動により「ヒ」となり、「ヒ」は進行・持続・定着しながら自由性を持ち、命の源となると解説されています。
全てのものは同じ原理でできており、その根源である「ヒ」の性質である自由奔放さが、生命や存在の本質を象徴しています。
このウタヒは、宇宙の原理と生命の根源的な自由性を理解する鍵となる重要な内容です。
オホ コト オシヲ
イハ ツチ ヒコ
イハス ヒメ
オホ トヒ ワケ
アメノ フキヲ
オホ ヤ ヒコ
カサ ケツ ワケノ オシヲ
オホ ワタ ツミ
ハヤ アキツ ヒコ
イモ ハヤ アキツ ヒメ
カタカムナ第14首
「オホ」という全てを包む空間における生命の進化とエネルギーの流れを示しています。
「オホ」は私たちが安心して能力を発揮できる世界であり、過去の後悔や未来への不安を手放し、自分の力を発揮することが求められます。
この世界では、カムのエネルギーが「オホワタツミ」という生命力を生み、生命粒子「イハツチヒコ」「イハスヒメ」が進化し、「ハヤアキツヒコ」「ハヤアキツヒメ」として現象界の命へと変わっていきます。
「オホワタツミ」は生命力や命の伝承を象徴し、次世代へ複写されていく仕組みを表しています。
オホの中で命が進化し、生命の循環が続いていくことをイメージする内容です。
アワ ナギ アワ ナミ
ツラ ナギ ナミ
アヤ ミク マリ
クニ ノ ミク マリ
アメノ クヒ サ モチ
クニ ノ クヒ サ モチ
シナツ ヒコ
ククノ チ
オホ ヤマ ツミ
ヌツチ
カヤヌ ヒメ
カタカムナ第15首
オホの世界で生命がどのように発生するかを説いています。
粒子(アワナギ)が発生し、振動や波動(アワナミ)が起き、これが周波数(ツラナギナミ)を生み出します。
これにより粒子「ミクマリ」が生じ、多様性を持つ「クヒサモチ」へと進化します。
この多様性が私たちの身体や生命の個性を形作ります。
「シナツヒコ」は、連続的な現在を表し、それが積み重なり「オホヤマツミ」という生命体が形成されます。
「タカミムスヒ」と「オホヤマツミ」は生命体を意味し、エネルギー「カムミ」はオホでは「オホワタツミ」と呼ばれます。
15首は粒子と波動から生命体が生まれる過程を示しているのです。
アメノ サツチ
クニ ノ サツチ
アメノ サギ リ
クニ ノ サギ リ
アメノ クラト
クニ ノ クラト
オホト マト ヒコ
オホト マト ヒメ
トリノ イハ クス フネ
オホ ケツ ヒメ
カタカムナ第16首
「オホ」という世界の物語を描いています。
この中で「アメ」は潜象界の第一段階、「クニ」は第二段階を指し、これを経て現象界が形成されます。
「サツチ」は固体、「サギリ」は気体、「クラト」は液体を表し、万物はこれら三要素とそれらが混合された「コロイド体」から構成されています。
つまり、固体・液体・気体が変遷を経て現象界に現れる様子を示しています。
「オホトマトヒコ」の中、統合された「マ」が粒子化し進化していく姿が語られ、「トリノ」という言葉は万物が統合、分離、変遷するプロセスを象徴しています。この変遷を繰り返すことで、「イハクスフネ」という命のバランスを持つものが形成されます。
命はバランスを保ちながら進化し、柔軟性(「け」の概念)を持ちます。
人間も柔軟性と変化の力を備えていますが、それを発揮せず、固執することが問題を生みます。「イハクスフネ」「オホケツヒメ」には、この柔軟性と変化の力の重要性が込められているのです。
カム ナガラ
トヨヒ カミ
アマ ウツシ
ヤホ トヨノ ユツ
イキ フタ ネ
フタ ハシ
ウキフ ツミ
タカ マカ カヅ
ムスヒ ヌシ
カタ カムナ
マカ ハコ クニ ノ
ヒトツ カタ ツミ
カタカムナ第17首
第1首から16首まで解説されてきた宇宙の法則を総括する内容です。
ここでは、すべての物質が「マカハコクニ」から成り立ち、それらは根源的に同じ原子から構成されていることを示しています。
つまり、個別の形やカテゴリーは異なっていても、すべての根本は一つであるという考え方です。
「トヨヒカミ」とは、成熟した状態を指し、これがエネルギーを渦巻き、生命力と生命体を生み出すプロセスを説明します。
「イキフタネフタハシ」は生命の二元性を表し、生命体(タカミ)と生命力(オホワタツミ)がそれに該当します。
また、「ウキフツミ」は、マカの重合によって生命が発生する仕組みを意味しています。
第17首を理解することで、第1首から16首までの内容が把握しやすくなり、カタカムナ全体の理解が深まるとされています。
同じテーマが繰り返されることで、この普遍的な法則が強調されているのです。
カムアシキネ
アマタマノムカヒ
アマアメ
オホ トノヂ
オホ トノベ
アマクニムカヒ
トコ タチ
カタカムナ第18首
「カムアシキネ アマタマノムカヒ アマアメ オホトノチ オホトノヘ アマクニムカヒ トコタチ」は、宇宙法則と生命の本質を示しています。
この首の中心的な概念は「トコタチ」にあります。「トコタチ」は「共に転がる性質」を表し、男女の結びつきや生命の創造、そして宇宙の調和を象徴します。楢崎博士はこれを「互換重合性」と解釈し、新しいものが生まれ、古いものが宇宙へ循環する性質を説明しました。
「ムカヒ」は積極的に相手を求め合う性質を意味し、ただ受動的に待つのではなく、自ら行動して奇跡や成果を引き寄せる力を持つことを説いています。これは、自分の意思と情熱を持ち、積極的に人生や使命に向き合う重要性を示しています。
第18首は、私たちが宇宙法則に基づき、調和を目指す生き方を実践することを推奨しています。ただ学ぶだけではなく、カタカムナの教えを日々の生活に取り入れ、積極的で調和の取れた一日を送ることが、この首の核心的なメッセージです。
この解説では、「トコタチ」や「ムカヒ」の本質を強調してます。
マカカ
オホチカム
イツノタテカム
アマナアモリ
ムカヒ
アメノウツメ
「マカカ オホチカム イツノタテカム アマナアモリ ムカヒ アメノウツメ」
では、現象界と潜象界がセットで存在し、それが渦を生み、新たな発生を促す仕組みが示されています。「イツノタテカム」は「全てのものに現象界と潜象界がセットになっている」という悟りを表します。
「テ」という文字が重要で、現象界(サヌキ)と潜象界(アワ)が互いに影響し合い、動くことで渦が生まれます。
渦は「ウ(生まれる)」と「ツ(個々)」を意味し、個々の存在が次々と生まれる現象を指します。この渦が発生することで新たな生命や物質が生じるのです。
潜象界(アマナ)と現象界(アモリ)が向かい合い、動きながら渦を作る。
これが「イツノタテカム」の本質であり、新たな発生が宇宙の調和の中で絶えず起きていることを示しています。
アマノカカミ
アメノヨワロツ
トキ トコロ
トコ タチ
アメ クニ ノ
ヤホ ソト ナミ
カタ カムナ
カタチ サキ
アワセ マク ハヒ
この部分では、「全てのことはトコタチ(互換重合)」という考えが示されています。全てのものが正と反に分かれ、その正反が互換重合(トコタチ)することで、あらゆるものが発生すると語られています。
宇野多美恵さんは、「全ての現象はその裏側に潜象を抱えている」という重要な考えを示しました。例えば、「はさみ」という現象の裏側には潜象界の「はさみ」が存在し、現象界と潜象界が互いに動きを連動させていると述べています。
第20首で最も重要な言葉は「アワセマクハヒ」です。アワ(潜象界)がサヌキ(現象界)を積極的に押し動かし、両者がエネルギーを交流させながら調和する様子を表しています。この「マクハヒ」とは「まぐわい」の意味で、見える世界と見えない世界がただ一体となるだけでなく、潜象界が現象界を積極的に支えていると解釈されています。
サヌキを男性性、アワを女性性として宇野さんが論じた部分は賛否がありますが、現象界を動かす潜象界の役割に着目するこの解釈は非常に重要で、深い洞察といえます。
カタカムナを唱えることで良いことが起きるというシンプルなメッセージは、カタカムナ80首そのものから直接見つけることはできません。しかし、カタカムナの深い教えに触れると、それはむしろ逆のメッセージを伝えているように感じます。
カタカムナが語るのは、「生きているということは、必ずしも全てがうまくいくわけではない」という現実。そして、それこそが人生の真髄であり、価値なのです。うまくいかない日々や困難は、決して無意味なものではありません。それらを楽しみ、そこから学びを得ることが、人間としての成長を支え、人生そのものを豊かにしてくれるという教えが根底にあります。
カタカムナの哲学は、成功や完璧を追い求めるものではなく、不完全で予測できない現実を受け入れ、その中で自分なりの価値や喜びを見出す姿勢を示しています。唱えることで奇跡を起こすというよりも、自分の心を整え、日々の出来事に感謝し、不完全な人生そのものを楽しむ心の在り方を学ぶ。それがカタカムナの本当の力であり、私たちに伝えたいメッセージだと思います。
結局のところ、カタカムナが教えているのは、「完璧な人生」ではなく、「味わい深い人生」の送り方。それは、人生のすべての瞬間、良いことも悪いこともひっくるめて受け入れることであり、その中に楽しみや学びを見出していくという、普遍的で深い教えなのではないでしょうか。